*受講の方法やよくあるご質問については、このページの最後でご案内しています。


                         秋開講の教室

                         ─2022年11月─

                         募集は終了しました。


声を文字に変えながら

言葉の世界の旅をする

 

 テープ起こしワークショップ2022(第4期)

(4回連続・毎月1回・全Zoom授業)

 

「テープ起こし」とは、インタビューや対談時に録音された話し言葉を聞き取り、書き言葉にしていく作業のことを言います。(昔はテープレコーダーを使っていたので、この名前が残りました)

出版や学術研究の世界で必要な文章化の作業です。

(会議録作成等、実務的な用途のものもありますが、当ワークショップでは対象にしていません)

 

かえるの学校では、このテープ起こしに前々から注目していました。人が話した言葉を何度も聞き、文章としては不完全なことの多い話し言葉の向こうにある話し手の思考回路を想像すること、対話の中で発展する言葉の意味の変化を追っていくこと、聞き取った音をどの漢字にするか考え選ぶこと、文字化された文章を読み、再び音に戻って考えること、こうした作業を、とても豊かで創造的なことだと思っていたからです。

 

私たちは、その豊かさや創造性を、作業を共にする「ワークショップ」の場で一緒に味わい、追求したいと考え、2019年6月に開講、2020年秋、2021年秋とこれまで3期のワークショップを開いてきました。

 

具体的には、幾つかの動画ファイル、音声ファイルの一部分のテープ起こし作業の課題をお出して、テープ起こしをしていただき、それを共有します。講師は、見本を作成し、その起こし方について解説を行います。また、講師によるテープ起こしに関するミニ講義もあります。

 

*2019年の第1期ワークショップでは、実際に教室に集まりましたが、2020年より、コロナ感染を避けるためにZoomで行ってきました。第4期もすべてZoomで行います。

 

講師は、テープ起こしの仕事を長年続けている置塩文(おきしお・あや)が務めます。

サポート役は、かえるの学校の文章教室講師、渡邉裕之(わたなべ・ひろゆき)です。

 

テープ起こしのノウハウは、この仕事に深く関わってきた講師が、確実に教えます。

今回は、テープ起こしをしたことがある人を対象に募集いたします。テープ起こしを仕事としている/していた必要はありませんが、出された課題を前に、何からやったらよいかわからない、テープ起こしのイロハを学ぶ必要のあるという方は対象外とさせていただくという趣旨です。技術としてのテープ起こしのノウハウの共有にとどまることなく、その面白さ、役割、可能性などを考え、深めていく場にできたらと思います。

 

本ワークショップは、職業人を養成することを目指すのではなく、次のような目標を設定しています。

 

1 人の話を、他者に伝えることに重点を置いて聞けるようになる。

2 語り手の思考回路を深く理解できるようになる。

3 言語の力や不思議に気づき、言葉がもっと好きになる。

 

課題として、以下を予定しています。(動画や音声の一部、5〜10分くらいのテープ起こしになります)

 

A  対話をテーマにした対談が、最初の課題です。社会的弱者のケアに関わるアクティヴィストと、コロナ禍の中で生きることについて考え続けている研究者が、思いを込め、そして自由に話し合います。対談だからこそ生まれる言葉がいっぱいの動画です。

 

 

B  2022年夏のニュースを語り合う座談会です。統一教会、オンラインで行われた首相の記者会見、原発再稼働などの問題を、哲学者や評論家、ジャーナリストたちが話し合います。社会的な事件について語る政治家や渦中の人たちの言葉について語り、批評する言葉に耳をすましていきます。

 

ラストの課題は、生物の進化、文明論や言語論などをめぐる作家と医学者の対談です。壮大なテーマに迫る知的な人間の言葉のやりとりを書き言葉にしていきます。

 

 *もう一つ、プチ課題があります。

ワークショップ参加者が決まった段階で、テープ起こしのプチ課題をお出しします。それを1回目のワークショップまでに提出していただきます。素材はある政治家のインタビュー動画。約1分間分です。

このプチ課題をもとに、講師が第1回講義を行います。

 

 

言葉への好奇心が旺盛な方のご応募をお待ちしています。

 

条件は

①仕事か趣味かを問わずテープ起こし作業の経験があること。

②パソコンにテープ起こし用のアプリがダウンロードできること、ワードの文書が扱えること、パソコンやスマートフォンでのコミュニケーションが不自由なくできること、パソコンによるZoom参加ができること(画面のテキストが読めませんので、スマートフォンでのワークショップ参加は不可です)です。

 

(わからないことがあれば、何でもお問い合わせください)

 

 

全4回

(2022年11月17日・12月15日/2023年1月19日・2月16日)

 

木曜日19:30~21:30  *各回2時間

 

全Zoom授業

 

受講料:20,000円

(税込・全4回分。教材費など追加費用は発生しません)

 

定員:6名(3名以上で開講)

 

参加条件テープ起こしの経験がある。パソコンの基本的な操作ができる。Zoomが利用できる。(スマートフォンは不可)

 

募集期間:10月10日(月)〜10月23日(日)

 

応募方法かえるの学校HPの「お問い合わせ」ページから応募してください。

お名前、メールアドレスを記入、受講参加申し込みを選択し、メッセージ欄に「テープ起こしワークショップ参加希望」とご記入の上、送信をお願いします。

 

受講決定10月24日(月)メールでお伝えします。応募した方全員にメールで連絡します。受講決定の方には、そのメールで、かえるの学校の振込口座番号、プチ課題アクセスのためのURLをお伝えします。

 

内容

【第1回:11月17日】

〜テープ起こしについて考えてみる〜

オリエンテーション、自己紹介

講師からプチ課題の感想

講義「テープ起こしとは何か」

課題A(上記参照、以下同様)をお出しします

 

【第2回:12月15日】

〜対話の言葉を捉える〜

課題Aを事前提出

課題Aの解説

講義「テープ起こしの自由度と限界、そして楽しさ」

課題Bをお出しします

 

【第3回:1月19日】

〜意見を述べる言葉を追う〜

課題Bを事前提出

課題Bの講評など

講義「対話の中の言葉を追う」

課題Cをお出しします

 

【第4回:2月16日】

〜会話の展開と納得〜

課題Cを事前提出

課題Cの講評、ディスカッションなど

講義「テープ起こしから見えてくるもの」

 

 

 *開講前にメッセージプラットフォーム「Slack」に参加していただきます(無料)。

テープ起こし原稿は、Slackに投稿してもらいます。また講座に関する連絡もここで行います。

 

 

《講師プロフィール》

置塩文(おきしお・あや)

東京・新宿生まれ。主にオーラル・ヒストリー研究のテープ起こしを長年続ける。ここでいうオーラル・ヒストリーとは、ある研究テーマに基づいて作成され、公開される、主に政治家や官僚の口述記録。関わった出版物に『御厨政治史学とは何か』(東京大学先端科学技術研究センター御厨貴研究室+吉田書店)など。

 

 渡邉裕之(わたなべ・ひろゆき)

東京・大森生まれ。ライター・編集者として、テープ起こし原稿を素材にしてさまざまな記事、単行本を制作してきた。現在、季刊「社会運動」(市民セクター政策機構発行)編集部デスク。著書に『汽車住宅物語』(INAX出版)。編著に『伊丹十三記念館ガイドブック』(伊丹十三記念館)など。

 

 


教室・イベントへの参加について


【受講・参加資格】
「かえるの学校」が主催する講座・イベントには、原則どなたでもご参加いただけます。但し、小・中学生以下の方は、保護者の方からのお申し込みが必要です。また、特別なサポートが必要な場合は事前にご相談ください。

【受講料のお支払い】
初回の1週間前までにお振り込みください。一括でのお支払い、または、2回の分割払い(手数料不要)となります。かえるの学校の口座は、受講決定のメールでお知らせします。

【領収証の発行】

ご希望の方には領収証を発行いたします。メールに添付のPDFまたは紙での郵送が選べます。

【キャンセルについて】

教室開講日(初回)またはイベント開催日の1週間前までにご連絡ください。それ以降のキャンセルはご返金ができませんので、ご注意ください。

 

【教室欠席のご連絡】
メールまたはお電話にてご連絡ください。授業の内容や配布物・次回の課題などを、後日ご連絡いたします。なお、連続講座の教室では、欠席回分の受講料はお返しできません。ご了承ください。